鷹山は重要事項を論議するときには、上級武士から下級武士のすべてを集めて評議会を行った。

そして、すべての武士が身分の差別なく意見を発言できるようにしたのである。

そして情報を一部の人間だけで占有せず、広く情報公開して、皆の意見を求めたのである。

これによって上報下達のパイプが広く太くなり、活発で活気ある議会になり、

政治のスピードアップと効率化に成功したのである。

もちろんこの「古いしきたりや格式の廃止」「差別意識を無くす」には反対勢力がいた。

それは鷹山が来る前から政治の実権を握っていた武士たちである。

この反対勢力は頑なで強硬に反発したが、鷹山はそれらに苦しめられながらも、鷹山自身の知恵と粘り強さ、

また、前藩主や優秀なブレーンに支えられて、これらの対抗勢力の排除に成功するのである。




国を豊かにするには?


次に鷹山が行ったのは「農業振興」「地域産業の活性化」「減税による労働意欲の向上」であった。

領地内には農民たちに捨てられ荒廃した農地が数多くあった。

貧窮する農業状態に他領地へ逃げ出す農民や人手不足で耕せない農地が次第に増えていったのである。

そこで鷹山はまず新しく開拓した田畑や荒廃した農地を復興した田畑に関しては、

一定期間または永久に税を徴収しないという政策を施行した。

これによって農民たちの労働意欲が向上したので、農民たちが少し豊かになりはじめた。

さらに、それを見た下級武士たちの中にも農業をやりはじめる者たちが増え、人手不足も解消された。

今まで生産者でなかった武士(役人)たちが生産者に変ったのだからこれは大きい。

また、どうしても、国や地方などの財政が苦しくなってくると「増税」というかたちで財政を潤そうとしてしまいがちだ。

現在(2005年著)でも国は相次ぐ増税で、バブル崩壊で減少した税収を補おうとしている。

しかしこれはまったくもって愚かな間違った政策であると言わざるをえない。

増税は国を疲弊させるだけである。

増税は悪だと言っても過言ではない。

国があらゆるところに税をかけはじめたり、もっともらしい理由をつけて増税政策を推し進めてきた場合は、

国民は断固として反対しなければならない。

増税して国が豊かになることは絶対に無いのである。

税負担は少なければ少ないほど良い国なのである。

さらに鷹山はこの「農業振興」「減税政策」と平行して「農業技術の向上」にも力を入れた。

上杉鷹山から学ぶ組織改革の方法 2 


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